文書作成日:2016/07/12

7月より国民年金保険料の納付猶予制度の対象範囲が広がりました

 平成27年度の国民年金保険料の納付率は、平成27年度末現在で63.4%となり、6割超にはなっているものの依然として低い状況が続いています。未納となっている人の中には、公的年金制度に不満を持っており納付をしていない人もいると思いますが、経済的な理由で保険料を納付できない人も一定数存在しています。保険料を未納のままにしておくと、障害や死亡といった不慮の事態が発生したときや、老齢になり年金を受け取ることのできる年齢になっても、年金を受給できないことがあります。そのため、一定の条件を満たした人については、保険料が免除されたり、一定期間について納付が猶予される制度が設けられています。この納付の猶予の対象となる年齢について、平成28年7月より拡大されました。

1.納付猶予制度と対象年齢の拡大
 納付猶予制度では、本人と配偶者の前年所得(1月から6月までに申請する場合は前々年所得)が一定額以下の場合に申請をし、承認されると保険料の納付が猶予されるというものです。これまでは、若年者納付猶予制度といい、20歳から30歳未満の人が対象になっていましたが、50歳未満まで対象範囲が拡大されました。

2.猶予された期間の取扱い
 納付が猶予された期間中に、ケガや病気で障害や死亡といった不慮の事態が発生した場合、障害年金や遺族年金を受け取ることができます。また、老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金を受け取るために必要な受給資格期間にカウントされます。ただし、老齢基礎年金の受給額については、納付していないものとして扱われるため、増えることはありません。

 また、保険料を後から納付する場合には、通常、過去2年分(平成30年9月30日までは、「5年の後納制度」を実施中)のみとなっていますが、納付が猶予された期間については、10年間の納付が可能です。その際には、猶予を受けたとしても、3年度目以降に保険料を追納する場合には、承認を受けた当時の保険料額に経過期間に応じた加算額が上乗せさるため、納付の負担は増えることになります。

3.申請手続き
 手続きは、住民登録をしている市(区)役所・町村役場の国民年金担当窓口で行なうことになっており、窓口に備え付けの申請書もしくは、日本年金機構のホームページからダウンロードできる申請書に記入し、提出します。添付書類として、国民年金手帳または基礎年金番号通知書のほか、所得を証明する書類が必要になることがありますので、事前に確認しておきましょう。なお、申請は郵送で行なうこともできます。

 納付の猶予を受けるためには、定められた所得の基準を満たす必要があります。制度の利用を検討される方は、基準を満たすかを事前に確認のうえ、手続きを行なってください。


■参考リンク
日本年金機構「保険料を納めることが、経済的に難しいとき」


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。